Nutanix Cloud Clusters on AWS(NC2A)でノード追加&削除してみた

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この記事はNutanix Advent Calendar 2022の20日目として作成しました。

Nutanix Cloud Clusters(NC2)とは

Nutanix Cloud Clusters(NC2)は、NutanixのHCIスタックを中核としたNutanix Cloud Platformをパブリッククラウドのベアメタルインスタンス上で実行するソリューションです。

これにより、プライベートクラウドとパブリッククラウドの両方を活用するハイブリッドクラウド環境においてNutanixならではのワンクリック運用が可能となり、長期継続利用におけるオンプレミスのコスト効率、俊敏なパブリッククラウドの拡張性、アプリケーションを行き来させられる自由(※クラウドに行ったきりではない)、といった様々なメリットが簡単に得られます。

また、既存のアプリケーションをパブリッククラウドに合わせてリファクタリングする(基盤レベルでの可用性に頼らずアプリケーションレベルで担保する仕組みに作り替えたり、特定のクラウドに合わせて作り変えることでわざわざロックインされに行ったりする)ことなく、そのままクラウドに持っていくことができます。そのため、有無を言わせず所有から利用へシフトしたい、という方針のお客様にとっても、NC2は役立つソリューションです。

NC2は、本稿執筆時点(2022年12月)では、AWSおよびAzureに対応しています。

NC2でのノード追加と削除の概要

NC2はNutanixのHCIソフトウェアとパブリッククラウドのベアメタルインスタンスを組み合わせたソリューションですが、お客様がパブリッククラウドの管理コンソールを用いてベアメタルインスタンスを手動で展開していただく必要はありません。My Nutanixから起動可能なNC2コンソールを用いることで、NutanixのHCIソフトウェアのインストール、およびクラスタがセットアップされた状態のベアメタルインスタンスが展開されます。

NC2コンソールは My Nutanix から起動

クラスタのリソース(CPU、メモリ、ディスク)が足りない場合には、クラスタへのノード(ベアメタルインスタンス)の追加が可能です。逆に、リソース需要が減った場合にはノードの削除も可能です。これらの操作ついてもNC2コンソールで行います。パブリッククラウド上なので物理的な設置や結線が必要ないのは当たり前ですが、なんと、PrismでのExpand Cluster(クラスタ拡張)やNode Remove(ノード削除)の操作すら必要ありません。この記事では、その手順についてスクショ付きでご紹介します。

なおライセンス適用についても自動的に行われます。従量ライセンスではなく事前購入済みのライセンスを適用する場合(※日本では基本的にこの方式)には、あらかじめNutanixのサポートポータルでライセンスをNC2用に予約してください。

ノード追加の流れ

ノード追加の流れを説明します。
前提として、Nutanixクラスタを3ノード構成で展開済みとします。

NC2コンソールでも3ノード構成と表示されています。
クラスタのサマリー画面を開き、中央上部のプルダウンメニューで [Actions] > [Update Capacity] をクリックします。

Number of Nodesという項目の [+] ボタンクリックして、ノード数を増やします。この例では3ノードから4ノードに増やしています。ノード数を指定したら、右上の [Save] をクリックします。確認のためのIncrease Capacity?ダイアログが表示されますので、注意されている内容に問題がないかどうかを確認したうえで、問題なければ[Yes, Increase Capacity]をクリックします。

あとは待つだけです。この例では、17分でベアメタルインスタンスのデプロイから既存のクラスタへの追加まで完了しました。オンプレミスのNutanixクラスタでもクラスタの拡張自体は数分で完了しますが、サーバーを発注してから届くまで、という待ち時間がない俊敏性はやはり圧倒的ですね。

Prismでも4ノード構成になったことが確認できました。

ノード削除の流れ

同じくNC2コンソールを使用します。ノード追加の時と同様に[Update Capacity]の画面を使用し、Number of Nodesという項目の [-] ボタンクリックして、ノード数を減らすだけです。この例では10分で完了表示が出ました(※ほとんどデータを書き込んでいないデモ環境なので早い)。Prismで確認したところ、Nutanixクラスタもこの時点で3ノードになっていました。

しかし、NC2コンソールのクラスタのサマリー画面でCluster Statusを確認すると、まだ何やら処理をしています。このDeprovisioning Hostという処理は、AWS側でのベアメタルインスタンスの削除をしている最中であることを表します。NC2の管理者は何の操作も必要ありません。今回の環境ではこの処理も10分程度で完了しました。

まとめ

今回はNutanix Cloud Clusters on AWS(NC2A)でのノードの追加と削除についてご紹介しました。
NC2は、プライベートクラウドとの互換性を維持しながら、クラウドならではの弾力性を活かすことのできるソリューションであることがお分かりいただけたと思います。

参考リソース

Nutanix or ヤギ のことををつぶやきます。